ピッカラのつづき

    Category : ものがたり



    ハットを被り、しばらく森を散策していると、前からとてもあわてたカエルがやってきました。

    「あっ、ピッカラ! 助けてくれ!!」とカエルはすごい勢いでいいました。

    「どうしたの?」とピッカラは尋ねました。

    「ヘビに追われていて、かくまってほしいんだ!!」カエルは、その場でピョン、ピョン

    跳ねていいました。

    「う〜ん。かくまってほしいって言われても・・・、

    あっ、そうだ! 僕のハットの中に隠れなよ。」

    と、ピッカラはカエルをハットの中に隠しました。

    ピッカラは耳の短いウサギです。ハットの中は、カエルが隠れるには、

    ちょうどいいスペースがありました。

    しばらくして、細長い舌をせわしなく出し入れしているヘビが行ってしまうと、

    「もう行ったよ。」と、ピッカラはカエルを外に出してあげました。

    「ありがとう。ピッカラ。助かった。お礼にこれをあげるよ。」

    ピッカラは、カエルが池で拾ったきれいな星形のブローチをもらいました。

    ピッカラは、さっそくハットにそのブローチをつけ、気分よく歩き出しました。

    またしばらく歩いていると、鳥の卵をみつけました。

    その卵は今にもふ化しそうです。上を見上げると、鳥の巣があって、親鳥が他の卵を

    温めていました。

    ピッカラに気づいた親鳥は、

    「ちょうど、よかったわ、ピッカラ。ちょっとその卵、温めてくれない?

    私は、他の卵を温めていて手が離せないの。」といいました。

    「僕に、卵を温めるなんて無理だよ。」ピッカラは、不安そうに言いました。

    「きっと、あなたなら大丈夫。いいハットを被っているじゃない?」

    親鳥は、ピッカラを信頼しているようにいいました。

    ピッカラは今にも泣きそうな顔をしながら、こわごわ卵をハットのなかで温めました。

    木の側で、卵が落ちないように背筋まっすぐにして座っていると、上の方では、

    「ピヨ、ピヨ!!」と聞こえだしました。親鳥が温めていた卵がつぎつぎにかえっています。

    うれしい反面ピッカラは、とてもプレッシャーを感じます。

    やがて、ハットの中の卵もピキピキ鳴りだし、卵がかえりました。

    「ピヨ!ピヨ!ピヨ、ピヨ、ピヨ、ピヨ、ピヨー」

    ピッカラは、喜びのあまりヒナを落としそうになりましたが、そっとハットからヒナを

    取り出し、親鳥に渡しました。

    「とっても元気な赤ちゃん、ピッカラ、ありがとう!!」と親鳥はピッカラにお礼をいって、

    りっぱな虹のような鳥の羽根をハットに飾ってくれました。


    つづく・・・


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