ピッカラ最終回

    Category : ものがたり



    きれいなハットに気分を良くしたピッカラは、

    「ただいまー!!」といつもより大きな声で家に着きました。

    ピッカラの元気な声にお父さんもお母さんも驚きながらもうれしくむかえました。

    「あら、きれいなハットねえ。ピッカラ」とお母さん。

    お父さんは「とてもよく似合っているよ!!」とほめてくれました。

    ピッカラは、森での出来事をお父さんとお母さんに話しました。

    それから、ピッカラは学校に行くにも、町に出かけるにもいつもこのきれいなハットと

    いっしょでした。

    学校へ行くと、ハットに気づいた子供たちがうれしそうによってきます。

    「とてもきれいなハット。ちょっと貸してよ。ピッカラ。」といい、子供たちは

    ピッカラのハットを被ろうとします。しかし、長い耳がじゃまになって似合いません。

    耳が短いピッカラだから似合うのです。


    町にいくと、町の人たちがちらちらと視線を感じます。

    しかしその視線は以前のものとは違って、なにか見とれてしまうような、幸せなものをみつけた

    ような視線です。

    「このハット、どうしたの? とてもすてき!」と何回も声をかけられました。

    そしてみんな被ろうとして長い耳がじゃまになって似合わないとわかると、

    とても残念そうに去って行きました。


    ピッカラにとっては、初めての感覚でした。

    いつもお家以外では、短い耳のことであまり良くない視線を向けられ小さくなっていました。

    それが今では、みんなが幸せそうな笑顔で、あこがれのような視線を向けてきます。

    ピッカラは、このきれいなハットが笑顔を呼び、みんなを幸せな気持ちにしていると

    思いました。そしてなによりピッカラ自身がとても幸せな気分になっていることに気づきました。

    それから、

    「みんなにもこの幸せな気持ちをわけることができれば、どんなにすばらしいことだろう!」

    と思いました。

    その思いを持ち続け、大人になったピッカラは町でとても評判の帽子屋さんになりました。


    おしまい

    つかれた。


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